真夏のアルプス峠超え
アルプスの4つの峠超えを乗り換えすることなく楽しめるコース。出発はベルン・オーバーランドのメレンゲ発祥の地とされるMeiringenで、Grimsel–Nufenen–Gotthard–Sustenの峠超えを通るコースだ。Meiringen発は9時25分、着は18時10分。前日までに座席予約をする必要がある。オンライン予約。
Lavaux 世界遺産葡萄畑
2007年にUnescoの世界遺産に登録されたレマン湖の北岸に連なる葡萄畑。 葡萄作りは古代ローマ時代から行われているとされ、11世紀にLutry, Chexbres、Corsierの葡萄畑がロザンヌ司教区に寄贈されたことによって大きな栽培地域としての基礎が出来て、テラス式葡萄畑は修道僧たちの労働によって形成されたと言われる。テラス式葡萄畑の大部分は1750年と1830年の間に作られ、記録には Dézaley, Clos-des-Abbayes 、Clos-des-Moinesの修道院所有の葡萄畑が挙げられている。その後、葡萄の栽培は次第に一般の農家に任されて行った。 宗教改革の嵐も生き延び、新しい支配者ベルンもワイン栽培の重要性を認め、管理のための役所を設立した。 Lavauxワインは高貴証書の交付を受け、正統スイスワインとしてスイス連邦から認証され、程なくイタリア、オランダ、ドイツに輸出されるようになった。(資料:COUTAZ, Gilbert, « Histoire de l’an 1000 à 1798 »)
郵便バスNews
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スイスの桜名所
ヨーロッパでも桜の木は至る所に植えられており、春には勿論美しい花をつけます。 ただし、広い区域に植えられている桜の木は、日本からの贈呈によるベルンのバラ公園のものなどを除いては、食用サクランボを採るためのものであり、日本のソメイヨシノのような風情を見せるものはありません。 しかし、他の果樹と同様、春に咲く花は美しく、近年、アアルガウ州のGipf-Oberfrickでは桜花祭りが催されています。 今年の日程はまだ発表されていませんが、スイスの桜開花の平均月日は4月21日で、今年もこの日付の前後にGipf-Oberfrickの桜花祭りが開かれると思われます。 遊歩道の中ほどにはグリル施設などもあり、ソーセージを携えて訪れる花見客も見られます。昨年は木の下に座り込んで花見をする日本人も現れ、新聞記事にもなりました。 勿論、本来の目的である果実の熟す秋はもっと楽しい散歩となり、印のつけてある木からは自由にサクランボを取って食べることができます。 サクランボは新鮮な果実として食べられるだけでなく、その蒸留酒Kirschキルシュもチーズフォンデュー、ケーキZuger Kirschtorteなどに使われ愛されています。 なお、Frickは2001年に世界でも珍しい肉食恐竜の化石が発掘されたことでも有名です。
郵便バスNews Postauto郵便バスのアルプス人気路線の座席予約がオンラインで出来るようになった。
der Weg der Schweiz / la voie suisse スイスの道 1991年にスイス連邦(誓約同盟)誕生700年の祝賀がありましたが、その折りに各州が合意して、連邦発祥の地に歴史を跡付ける遊歩道が作られました。各州はその住民数に応じて建設に貢献しました。道はVierwaldstättersee(4つの森の国の湖)の南端部Urnerseeと称される部分を一巡りする形で作られています。道順は歴史的な出来事に呼応しており、Rütliがスタート地点になっています。終点は対岸のBrunnenです。途中には、ちょっと道を外れますが、町の中心にフリードリッヒ・シラーの戯曲のスイス人解放の英雄ヴィルヘルム・テルの像が立つAltdorfそして、Tellskapelleテルの礼拝堂、濁流に流された囚われのボートから飛び移ったTellsplatteテルの踊り場など、この劇を知っている人には胸躍る場所が幾つかあります。テルは架空の人物ですが、スイス建国の舞台は正にここです。伝説によるとRütliの草地で原スイス三州(Uri, Schwyz 、Unterwalden)の代表が支配者ハプスブルク家からの独立と永遠の同盟を誓約したとされています。歩いて一回りするのは大変ですが、バスや船を使って一回りしたり、一部分だけ歩いてみるのも一案です。たとえばルツェルンから船でRütliまで行き、歩いて10分ほどのスイス発祥の草地から始まるスイスの道を一時間ほどのSeelisbergまで行き、そこで郵便バスに乗り換えStansまで行き、鉄道に乗り換えるというコースが手軽ですが、標高差が350mの登りなので、足に自信の無い方は逆コースの方が良いかもしれません。船は両岸を行ったり来たりするので2時間ほどかかりますが、いろいろな名所を遠望できます。SeelisbergからStansまでは1時間ほど、Stansからルツェルンまでは30分足らずです。ルツェルンでは駅から船の発着所Bahnhofquai(バーンホーフケー)まで歩いて7分ほどかかります。ルツェルンまでは、チューリヒから直通列車で45分から50分程、ベルンからは1時間半ほど、直通の場合は1時間10分ほどです。AltdorfへはチューリヒからZug乗換えで1時間45分ほど、Flüelenでバスに乗り換えると、最短で1時間17分で町の中心に着きます、ベルンからは2時間半ほどかかります。全ての時刻は連邦鉄道SBBのサイトで検索できます。
郵便バスNews 郵便バス路線の多くに自転車ホルダーが設置されて、これまでの牽引車とあわせて、山岳ルートの全て、低地でも数多くのルートで自転車を積載することが出来るようになった。
Parc La Mutta ラ ムッタ公園 Falera メンヒルと呼ばれる巨石遺跡はヨーロッパ各地にありますが、スイスではグラウビュンデン州の北部Faleraにあるものが一般に知られている唯一のものです。建てられたのは今から3500年前、すなわち青銅時代とされており、長さ400mに34の石柱が等間隔で建っています。この石柱列を西に延長した線上に既に古代にも祭事が行われていた場所と考えられるLadirとRuscheinの教会が建っています。また、東の線上からは5月21日と7月21日、すなわち夏の初めと終わりの日に日が昇ります。更にもうひとつの石は紀元前1089年12月25日の皆既日食の時間10時17分の太陽の位置を示していると考えられています。もうひとつの石は農業の冬の初めと終わりとされる11月11日と2月2日の正午の太陽の位置を示しています。それぞれの石にはそれらの意味を表わす象徴的な印が刻み付けられています。この、最近の30年ほどの間に調査、復元された施設は個人でも自由に見学できますが、ガイド付きのツアーもあります。この地方Surselvaはスイス第四の公用語レトロマン語が最も盛んに話される地方としても有名です。
Müstair ミュスタイルの谷 グラウビュンデン州エンガディン地方の最奥の地は古代ロ-マ人が残したスイス第四の公用語レトロマン語の牙城でもありますが、厚い石壁の家が建つ村々を通り過ぎイタリア領に入ろうとするところにカロリング朝(中世初期)時代の修道院Son Jonが突然姿を現します。 世界文化遺産のこの歴史的建物は現在ベネディクト派の尼僧院です。 施設は修道院、教会、博物館その他から成り、教会は毎日開いています。 ミュスタイルへの郵便バスはZernezツェルネッツから出ています。 ZernezはUnterengadin下エンガディンへの入り口ですが、スイス唯一の国立公園の入り口でもあります。 バスルートは下エンガディンの村々とFuornpassオーフェン峠越えを通ってミュスタイルの谷に入り、更にイタリアに至っています。 終点のMalles/Mals(イタリア)からは近年再開されたVinschgauerbahnヴィンシュガウ鉄道のMeranoメラーノ経由、Bolzanoボルツァーノまでの直通列車が出ています。
期間限定 五月半ばから六月の初めまで、数千年前まで二つの氷河のぶつかる所だった名残の高原湿地帯に開かれた自然公園ゼーレーガー モールSeleger Moorでは数十万本の石楠花(Rhododendron)とツツジ(Azalee)が一斉に花開き、その香りと、その蜜を求める数限りない昆虫の羽音で視、嗅、聴覚を一度に満足させる。 開園しているのは五月初めから七月末までで、六月からは睡蓮が目を楽しませる。 チューリヒからのゆったりとした日帰りに好適のコース。